2022/11/12 私立恵比寿中学柏木ひなたプロデュース公演「10131415～BOSSと子分たち～」 TACHIKAWA STAGE GARDEN

恐らく何度目かのフロム中武に来た時以来*1の立川です。

世が世であれば、早めに行ってukkaとTask have fanの合同リリイベに寄ってから行こうと思っていたんですが、まさかのコロナ禍でukkaが中止ということでイベント自体も無くなったと思っていたらTaskはリリイベやってたんですね、直前に知りました。結局は午前中になんやかんやあって昼に家を出ることができなかったので諦め、西武園競輪場以来のukkaも、いつかのTIF以来？のTaskも見ることができませんでした。
というわけで、開場時間のTACHIKAWA STAGE GARDENを目指すことになりました。始発じゃない*2、午後から立川に行くのははじめてかも。立川に土地勘もないし会場も初めての会場だったので気持ち早めに立川駅に到着して地図を見ながら現地を目指します。モノレールの高架橋を見上げながら歩いて行ったら10分くらいで到着、TACHIKAWA STAGE GARDENは田舎の国道沿いに突然現れるタイプの建物で、ここは東京か？と思いました。

開場時間の15分前くらいに到着したかと思いますが、開場を待つ列はそれなりに並んでいました。外にベンチもあったり、早く入っても特に何もないなと思って並ばなかったんですが、周りをフラフラしてたら音楽が聴こえてきたので会場横の階段を上がっていったら、野外でライブをやっていたのでちょっと眺めてみたり*3しました。芝生に家族連れが座って音楽を聴いているという風景はいいなと思いました。

今回、FCの抽選のときに欲を出して10年選手とこれを申し込んでいて、こっちだけ当たって10年選手はその後も全く当たらなかったということもありましたが、こちらはそこそこの席も来ましたし、結果的に10年選手も会場で見ることができたのでそれはそれで良かったのかなという気持ち。いそきんは申し込んでなかったんですが、いそきんに6人エビ中がincludeされていたので、それはどうなのよとは思わないでもないですが、まあ仕方ないですね。そもそも行く気がなかったワケですから……。

さて、外にいても中にいてもどっちにしろ何もやることないなということで、とりあえず座り心地の椅子に座ろうかなと思いまして、列の無くなった入口に向かって消毒、検温、チケット確認の流れで入場。チケットにはA扉と書いてあったんですが、座席の案内にはA扉がないので一瞬途方に暮れましたが、とりあえず適当な入り口から入ったら最前列のあたりに出たようで目の前にステージがありました。最前列の椅子に2列と表示されていたので1列目は潰しているようでした。
自分の席を探して座ったら、思ってたよりいい席。いつも上手か下手にがっつり寄りがちなんですが、今日はほんのり下手よりのほぼ中央だったので普段と視界が違うなぁと思いました。初めて行く会場はステージとフロアの距離感だったり、ステージの高さだったりがわからないですよね。ここの1階は相当にフラットで後方はキツそうだなと思いましたが、運よくそこそこの席なので前の席に長身の人が来なければまあ大丈夫そう。双眼鏡も持っていきましたが肉眼（眼鏡等使用）で勝負ができる距離感なので出しませんでした。

さて、開演時間をちょっと回ったところで客電が落ちて「ebiture」で子分たちがステージに出てきた後に、満を持してサングラスをかけたボスがステージ上段に登場。子分たちが「ebiture」で歌い踊る中に降りてきて合流して「ハイタテキ！」、そして「誘惑したいや」のオーディション課題曲からはじましたので、なるほどそういう感じですかと思いました。あえて言うならたったの1年半ですが、もう歴史は作られているんだよなと思いました。柏木Pは登場からボス感をムンムンに出していましたが、「ハイタテキ！」イントロの指揮者の動きからいつもの柏木ちゃんになりました。「誘惑したいや」に関してはオーディション云々を通り越して、10年前に聴いた頃を思い出す丁度良さがあるなぁと思いました。改めて柏木さんと3人のギャップを感じるとともに、柏木さんの声、太くなったよなと感じますね。2018年からのモードっていう感じがします。

「Anytime, Anywhere」は歌唱難易度の高いパートを姉メンが歌っているという印象があった曲ですが、4人でやるとなればそういうわけにもいかないので子分の3人も普段歌わないパートも含めてやっていて、ちょっとした違和感はあるものの遜色はないんですよね。もう既に。続く「シンガロン・シンガソン」は発表から時間の経過とともに意味合いを変えながら*4 エビ中にとってキーになる曲になってるよなと思うとこれからも意味を繋いでいく曲なんだろうなという感じ。10年選手ではあえてなのかやらなかった「仮契約のシンデレラ」ですが、「私と契約してください」の件が年末以降はえまゆなになるのかなと思うと俄然感慨深いなっていう。そういえば小久保は王子様役じゃないボス柏木に契約を迫っていたな。円周率パートは心菜ちゃん、元素記号パートはののかちゃん、ということで「大変、普通の女の子に戻っちゃう……姫にしてー！」の件もののかちゃん。

ここで突然コーナーがはじまるんですが、この構成、10年くらい前のリリースツアーの頃みたいだなと思いました。*5この後、結局コーナーが3回挟まるんですが、最初のコーナーはオーディション*6でもやった「箱の中身はなんだろな？」です。2組に分かれてタイムアタックでどっちが勝つか*7という感じでしたが、先行の桜木・小久保ペアが秒殺*8で「パイナップル」を当ててしまい、あの時にバラエティを学んだとは思えない結果*9になってしまいました。替わって柏木・風見ペア、小久保が「（これを触ると）後に響きます」と言ったことによって場が荒れましたが、柏木さん安定の大騒ぎがあったり、ののかちゃんと交代してから手の匂いを嗅いで「クッセェ！」とか言ってましたが、ののかちゃんがイカ *10を正解、柏木さんは手についた匂いを他の三人になすりつけてました。どちらのチームもそこそこ早く当てていたので大きなお世話ですが、ちょっと短くないかしらと思いました。心菜ちゃんがパイナップルといえばという流れで「フランス」と言い出したときにはヤベーなと思いましたが、心菜ちゃん自身の放った「ヨウゴク（洋国）」に引っ張られ過ぎでは？となりました。本人突然回路が繋がったのか「ハワイ！（南国）」って叫んでいましたが。

突然、小久保がエピソードトークをしはじめて差し入れのプリンにいちごなんかのフレーバーがあった中に栗のプリンがあって、小久保は栗じゃないのが食べたかったので、これ栗ですよね？と柏木さんに聞いたら、「それモンブランだよ！」と言われて、栗とモンブランが別物だと思ってたという話だったんですが、栗はマロンだし、モンブランはケーキの種類なのでどっちもどっちだなと思ってしまいました。そんなことはどうでもいいんですが、小久保とののかちゃんが件のプリンを食べてくると言って柏木・桜木をステージに残すと柏木企画恒例の柏木さんとコラボのコーナー。
心菜ちゃんの「キャンディロッガー」っていう選曲は非常に分かるというか、完全に似合ってるなと思いました。桜木生誕でもやった*11ということで、成長したところを見せたいということだそうで。あんまりフィーチャーされていない曲なのにだいぶ気に入ってるみたいですね。歌にしてもダンス（フリは完全再現じゃなかった気がしますが）にしても良い雰囲気で、柏木さん分のパートの厚みも相まってカッコよく仕上がっていたのではないでしょうか。
続いて、小久保は「さよなら秘密基地」を選曲、アルバム「私立恵比寿中学」の中でもずっと気に入っているという話をしていたこの曲を選んだワケですが、二人で歌うということで小久保が歌い出し*12をやったり、普段より多く割り振られたパートも歌いこなしていて、初めて聴いたときに感じた「再現難易度の高そうな曲」というイメージを超えたので単純に感心してしまいました。小久保は小林歌穂的な*13唯一無二の世界観を持っているので、絶妙なバランスで成長していってほしいなと思います。
ののかちゃんの選曲は「大好きだよ」で、イントロがきて「ひゃー！」ってなりますよね。柏木さんの提案もあっての選曲だったそう。結果この日のセットリストの中で1番ののかちゃんに合った曲だったのではないかなという感じでした。オリジナルな要素としては、サビをハモったりしてましたね。この曲は10年前の曲なので姉メン達がののかちゃんくらいの歳のときに歌ってたワケですが、当時の彼女たち*14に急遽サビ、ハモってみたいなことはあり得なかったと思うので、やっぱり凄いなと思いました。*15

コラボコーナー明けにはまたバラエティコーナー「日本語を英語で説明しよう！」、放送部の公録で柏木さんができなかった*16ゲームを復刻ということでしたが、ののかちゃんまで引っ張られて、4人ともまともに英語を使わずにほぼジェスチャーと擬音で答えを引き出していました。結局10問正解という結果でしたが、レギュレーションの緩さが凄かったなと思いました。酷い。

「大人はわかってくれない」は改めて中高生が歌うことに大きな意味がある曲だなと思いましたね。今回は柏木さんが入ってはいますが、ココユノノカとえまゆなの5人でやるみたいなのがあってもいいんじゃないのとか思いました。若干歌詞の世界観に時代性を感じる部分も出てきたかなというところは、新しいメンバーが歌うことで感じることになった部分かもしれないですね。「キングオブ学芸会のテーマ～Nu Skool Teenage Riot～」は、久しぶりに聴いた気がします*17いつ以来なんだろう*18。この曲を聴くと「たすたす」*19を思い出すので、今のエビ中にもテレビ番組がほしいな……という*20気持ちを久々思い出しました。冠のラジオレギュラーが3本あるのもなかなか凄いですが、CS*21でもBS*22でもU局*23でもいいのでバラエティができると全然違うのになと思いました。*24

最後のバラエティコーナー「倍速Danceコーナー」はエビ中の中でもダンス強めの曲の中から選んだ曲のダンスを倍速で踊れるか、というコーナーなんですが、柏木さんvsココユノノカという図式になったので、柏木さんは3曲踊ることになってるの狂ってるなと思いました。まずは柏木さんの選曲で心菜ちゃんが「ちちんぷい」、心菜ちゃんの選曲で柏木さんが「PANDORA」、再び柏木さんの選曲で小久保が「青春ゾンビィィズ」、小久保は踊った後にすぐ決まったといってハケ *25たら柏木さんが少し休ませろと恨み節でしたが、結局一旦戻ってきて、「ひなたちゃんならほかの人のパートも踊れるはず」といって選曲したのが「I'll be here」、三度柏木さんの選曲でののかちゃんが「春休みモラトリアム中学生」、ののかちゃんが選曲して「ちがうの」で首がもげるかという話に。ののかちゃんが「春休みモラトリアム中学生」を踊れたことで、リストにあった曲を全部踊れるように練習してきたんじゃないかという話になってました。へとへとになりながらなぜか柏木さんが全員で踊ろうといって、「でかどんでん」と「Go! Go! Here We Go! ロック・リー」をペンラの色で会場投票、ロック・リーを4人で踊ることに。柏木さんは本当に狂っているのではないかという気持ちになりました。コーナー終わりの時に、「（心配だったけど）柚乃も踊れんじゃん！」みたいな話になったときに、心菜ちゃんは「踊れないと思ってた……」と素直すぎるコメントをしていて、茨城っ子だなと思いました。そして私はこの時、等倍の「ちがうの」聴きたいな……と思っていました。

「制服"報連相″ファンク」もココユノノカはたぶん初めて？意外だなって思った*26ところからあんまり覚えてない。「紅の詩」はもっと柏木さんがパートを握るのかと思いましたが、ココユノノカそれぞれの方がパートが多いくらいの割だったような気がしましたが、実際どうだったんでしょうかね*27。本編最後には「イヤフォン・ライオット」で、ココユノノカの入ったエビ中を象徴する曲だからやってもらわないと困るという気持ちはありました。

今回も生写真撮影のメイキング映像からのアンコールで、意外な曲やるよということで始まったのが「コミックガール」、2018年くらいから「コミックガールやってくれ派」だったので、うれしかった。本来は2021年のファミえんでやる予定でレッスンをしていたという話があって、そこからでも1年以上あっためてのココユノノカ初披露となりましたが、セットリストに入る可能性があったのか！というところでもうれしくなりました。*28「頑張ってる途中」も仮契約と同じで「私たちまだまだ成長中」の件、そんなに回数もやっていないのにもう受け継がれちゃうのかな……と思ってしまいましたね。それが悪いんじゃなくて、たった数回しか見ることができなかったというところが残念だなというだけなんですが。
最後に「いつかのメイドインジャピャ～ン」を4人で。今後はこの曲はどうなるんでしょうかね。オリジナルメンバーが安本さんしかいなくなっちゃうんですが、安本さんが先頭切ってくっつきブンブンやるぞってはならなそうだから、全体曲になるのか、妹メン曲みたいな扱いになるのか、ネタ曲になるのか、干されるのか封印されるのか。そういえば何故か柏木さんはくっつきブンブンを中3トリオって言ってましたね。英語が苦手だからカルテットが出てこなかったのかな？それともスタ誕*29世代だからかな？

なんとなく申し込んでしまったものの、席も良かったし内容も良かったですね。バラエティコーナー3ブロックは多かったとは思いますが、全体の曲数を考えれば仕方ないところですね。というか、本当に感心してしまったなというのが素直な感想です。加入から1年半とはいえ、実際に活動ができた時期は約1年、それでこのライブができるって単純に凄いと思いました。しかも、パートの量が倍になってると思ったら普段よりも負荷が高いはずなのに。約1か月後にはまた大きく変化する*30ことが予定されているわけで、これまでとこれからが更に楽しみになるイベントだったなと思いました。

今回のセットリスト、ココユノノカがバラードを全く選んでこなかったということで、体力を使うので気をつけてくれみたいな話を結構してましたが、客はそこまで歌い踊っていないので、というのと倍速ダンスのコーナーが一番体力を使ったのでは？*31という感じでした。そして、そもそもエビ中にそんなバラード無くない？とは思いましたが、セットリストの中にテンポの遅い曲すらも少なかったですね。今日みたいなセットリストだとどうしてもののかちゃんが割りを食うなと思いましたが、本人もバラード（的な曲）を選曲してない*32から仕方ないですね。
柏木さんがフル回転だったとはいえ、4人で2時間超のライブを破綻なくこなしたのはやっぱり凄い。何度も書いちゃいますが、たった1年半*33で3人ともめちゃめちゃ成長・進化しているので驚きと感心ばかりでしたね。その中でも個人的な感想としては、心菜ちゃんの歌が思った以上に良くて、過去のエビ中にマッチしているように感じました。ダンスでは今までのエビ中にはいないタイプのダンスで、ステージではめちゃめちゃ目を引く存在になっていましたが、歌も笑っちゃうくらいやってきてる*34。まだ荒いところはあるにしても、普段の数倍パートがあった今日でもしっかり乗りこなしてた感じがありました。
今後、エビ中にはののかちゃん楽曲みたいになってくる曲*35もいっぱいあると思いますし、今の感じとエビ中の悪ふざけみたいな方向と上手く付き合って両方を伸ばしていってほしいなと思いました。スタートが良すぎたので求められてしまうところは高めに設定されてしまうと思いますが、化け物みたいな真面目さみたいなので乗り越えてきちゃうんだろうな。ただその真面目さでパンクだけはしないでね、という感じです。
特に姉メンですが、エッジ強めの個性を持つ人が多いエビ中の中で丸い歌を歌うという意味では小久保は小林歌穂と双璧になるんじゃないか*36と思いますので、味を残して成長していってほしいですね。人が増えても減っても同じタイプがいないのがこのグループの特徴だと思うので。

新しいメンバーにはどうしても過去の影を見てしまうのですが、それぞれに系譜はあるとしても、それぞれがオリジナルで良いですね。「ここは誰々っぽいな」とか思っても、そこにまた新しい何かが乗っかっていたり、やっぱり掛け合せ方が違ったり変化は楽しめてる状況かなと思います。変化は変化であり、進化はあっても退化や悪化にはならないはず、という意味でエビ中を信頼しています。
そういえば、今回はあれがあればこれがあればという風にはあまり思わなかった。ココユノノカ中心という、今までに見たことのない編成なので、何かが足りないという感覚にもならなかったのは、見る姿勢としては良かったのかも知れないですね。何かあったとすれば、立川結構遠いというのと、客席がフラットすぎるというところくらいでしょうか。今回の柏木企画は曲の棚卸しとフリ起こしの作業。今回のレッスン動画があればもう違法アップロードに頼ることもないでしょう。
3公演、曲が被ってないっていう話になった瞬間に「シンガロンは？」ってなった嫌な客が私です。