ちょっといいたいだけ

主に私立恵比寿中学について書いています。

それはまるでベストアルバム

私立恵比寿中学の5thアルバム「MUSiC」を聴きました。

既発曲が3曲*1、発売前にMVが出てたものが3曲*2
以前からライブでやっていた「日進月歩」*3
フラゲに合わせてMVが配信された「元気しかない!」と
12曲中8曲が音源を聴く前に触れることができたわけですが、
そこで感じたのは、ベストアルバムみたいだなということでした。

これまでも音楽的なコンセプトが定まったアルバムを
作ってきていたという印象はないんですが、1年半以上前に
発表していた曲を含んだ形のアルバムというのは、
ベストアルバム*4以外にはこれまでなかったと思いますので、
「日進月歩」の存在っていうのは、自分がこのアルバムに持った
印象を形成した要素としては大きかったのかなっていう感じです。
意外ですけど。

既発曲・先行曲との混ざり方で、初めて聴くはずの曲も、
不思議と聴いたことがあるような錯覚に陥る感じがあって、
その辺も実在しないベストアルバム感を醸し出す原因なのかな
という気がしました。

たまたま前回のアルバム*5は新録曲のみで作られていたので、
余計にそう感じるのかもしれないなとは思いました。
あのタイミングで出すものに、既発のシングル入れられない
という感覚はよく分かるし、あのアルバムの完成度は
コンセプトでできたわけではくて、気持ちの部分だったかな
という感じなので、やっぱり特殊な成り立ちという風に思います。*6

正直、年末から出てきていた情報というか、
BUZZER BEATER*7にも「曇天」 *8 にも、
個人的にはピンと来るものがあまりなく、
その他も話題性*9寄りの座組だったり、
コラボだったりという方向に感じられて、
「そっち側」に目が行っちゃっているのかな?
という勝手な心配がありました。

このアルバムが戦う相手は最強の相手であるところの
「エビクラシー」だったと思っていたので、さらに期待と不安が……
っていうことだったんですけど。

(架空の)まだ聴いてなかった時期の曲も入った、
ベスト盤として手に取ると考えると、なんとなく腑に落ちたというか。

出てきた結果にだけフォーカスすれば、
「名盤」という種類のものではないものの、
思いのほかバランスの良いアルバムになったなっていう風に思います。

曲調もバラエティに富んでいて、
どこかに寄せた作りでもない*10ように感じますので、
私立恵比寿中学の新しい名刺*11としては、
悪くないんじゃないかなと思いました。

既発曲も含めて、作家陣の名前を見ると
なかなか豪華*12だなと思いますし、
過去に絡んだことのある人*13も多いということ、
そして逆に新しい作家の登用*14等も含めて、
グループが積み重ねてきたものへの評価が
正しくされた結果なのではないかなと思いました。*15

5枚目にして、インディーズ期から支え続けてきてくれた
音楽担当の前山田楽曲が無いはじめてのアルバムにもなりました。

欲をいえば、池ちゃん*16の曲も欲しかったし、
この展開なら、いよいよ椎名林檎の楽曲提供もあるか?
みたいなところもありましたが、それはまた今度ということで。

本当に極個人的なことをいえば、
最後の最後に「元気しかない!」が出てきたことで、
なんかもう他のことはどうでもいいかなっていう感じになりました。
ニューロティカ*17は心の故郷みたいなところがありますし、
クドカン*18が書いた詞なら、どちらに向いても*19良いいじりが
できているでしょうねというところで。*20
結果的にこのコラボというのも、2017年の回収なので、
意味は小さくないと思っています。

とはいえ、MVではじめて聴いた時から、完全にあっちゃん*21
普通に歌ってる声で再生されてきたので、ウケました。

これに関しては冷静になれないという部分でもありますし、
誰にニーズがあるのか?っていうところについては
全く分かりません!

さて、机に並べられた要素から想像したものの、
数倍良いアルバムになったかと思う「MUSiC」ですが、
既に半年後には6thオリジナルアルバムが予定されている、
ということを考えると、これはこれでありですし、
秋はどんなものが出てくるのか、楽しみになっています。

さて、どうなる?


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新曲(新録)曲については、こんな感じです。

01. Family Complex
作詞・作曲:岡崎体育
編曲:岡崎体育野村陽一郎

前半と後半の曲調が全く違うので、ちょっとした組曲になっていますが、こういう感じはこれまでだったら前山田曲だったかなっていう風には思いました。
この変化は今後のイメージというところで意外と効いてくるのかなっていう。サドンデスの限定アウト音源の発注とか、そういうお遊びの部分に付き合ってくれる人という意味では、使い勝手が良いですよね。

03. 明日もきっと70点 feat.東雲めぐ
作詞:さつき が てんこもり
作曲・編曲:さつき が てんこもり、四市田雲豹

Showroomで聴いた時は、なんか驚くほど普通だ!と思いました。どこかで聴いたことのあるような良い曲。これってエビ中が歌う必要が無い曲にカテゴリされる曲*22 だと思うんですが、東雲めぐさんと一緒にできるのは、エビ中だけなのかなっていう風には思いました。誰が歌っても良い曲であるなら、エビ中が歌えばエビ中の良い曲になるのは必然なので、これも悪くないなという風に思いました。MVのスマホ画面でTikTok画質になるところは、そこにリアル要る?とは思いましたが、TikTok世代のリアルとおじさんの間隔のズレかなとは思いました。

04. 踊るロクデナシ
作詞・作曲・編曲:Mega Shinnosuke

全然、「踊るダメ人間」(筋肉少女帯)のオマージュじゃなかった!高校生が作る曲じゃない!っていう驚きで、曲が全然入ってこない!

05. 曇天
作詞・作曲:吉澤嘉代子
編曲:野村陽一郎

これは曲調としては新しいし、歌詞も積んできた年月を反映しているというか、成人女性の歌というかなんというかなんですが、アルバム発表前から世に出ていた「日進月歩」「BUZZER BEATER」を除けば、はじめて発表された曲なので、アルバムのリードとしてって考えるとちょっとどうかなっていう印象でしたが、アルバムの中に馴染むというか「でかどんでん」の後に流れてくるのが丁度いいというか、イメージはちょっと変わりましたね。まあこういう曲がセットリストに入ると「どしゃぶりリグレット」はやりにくいよねっていう風に思ったりはしました。この曲でグッと設定年齢が上がるかなと思いましたが、財布忘れて元気でどうにかしようみたいな曲と共存することで、それなりに年齢が上がってきたとはいえエビ中エビ中だなってなったので、一安心です。

07. BUZZER BEATER
ウインターカップ2018」大会公式テーマソング
作詞:渡辺潤平
作曲:久保田真悟(Jazzin’park)、栗原暁(Jazzin’park)
編曲:久保田真悟(Jazzin’park)

曲の良さと詞のギャップに苦しんでなかなか飲み込めない曲。作詞の渡辺さんはバスケに造詣の深いコピーライターということで、完全にタイアップ寄りに出来上がったバキバキの歌詞だな!と思ったら、この渡辺さん、スーパーヒーローの頃からエビの仕事をしている人で、2017春、2018春ツアーの件のポスター(会場に置かれていた所信表明みたいなやつ)とかも手掛けていました。とはいえ、歌詞がバスケに寄り過ぎてて、ちょっとやり過ぎててダサ感出ちゃってるなって思っているのが私だけならそれでいいです。曲はカッコいい。

08. 日進月歩
作詞・作曲・編曲:河村佳希

音源になってなくて、ライブで聴くたびに「この曲なんだっけ?」になっていたので、これで解消されるかな?と思いながら、アルバムを通しで聴いていると、「この曲なんだっけ?」になるので、この曲はなんなんですかね。そんなに苦手じゃないんですけど、そこまで聴く機会が多くなかったので、まあこれからかな……って1年半前からやってる曲ですが……。

09. 星の数え方
作詞・作曲:invisible manners
編曲:関口シンゴ

エビ中の底力っていうか、バラードが歌えるところだと思うんで、これライブで再現するの難しいと思うんですけど、今から楽しみというかライブで聴きたいなと思いますが、次のツアーはライブハウスだけだし全部遠いのでいつになったら聴けるんでしょうかね。

10. COLOR feat.ももいろクローバーZ
作詞・作曲・編曲:田村歩美(たむらぱん

全然featuringアーティストが立っていないので、逆に必要があったのかしら?っていう感じはありますが、これはこれで良い曲な気がしていますので、余計な気を回す感じが無くて良かったのかなっていう気はしています。

11. シンガロン・シンガソン(MUSiC ver.)
作詞・作曲:大森元貴
編曲:大森元貴 & 山下洋介

全く違和感がないのは私だけでしょうか?

12. 元気しかない!
作詞:宮藤官九郎
作曲:KATARU
編曲:ニューロティカ

私は好きです。それだけです。

*1:イート・ザ・大目玉、でかどんでん、シンガロン・シンガソン(6人ver)

*2:明日もきっと70点、曇天、BUZZER BEATER

*3:20170610 2017春ツアーの大宮で初披露

*4:絶盤ベスト、中辛、中卒

*5:4th「エビクラシー」20170531発売

*6:メジャーデビュー5周年を向かえるタイミングであったこともあり、前年(2016年11月)にベスト盤を出していて、既発シングル曲を収録する必要が無かったということも歴史の不思議というか必然があったのかもしれません

*7:曲は良いのに詞がちょっと狭いところに向かい過ぎてる感じがして、これ今なのかな?っていう感じがしていました(タイアップ楽曲なのでそうなるのですが)

*8:先行して公開されたこの曲は新基軸ではあるなと思ったものの、公開されたMVがハーフだったり、アルバムのリードとしてって考えるとこういうアルバムになるの?みたいな不安の方が大きかったように思います

*9:逆にいえば、この辺がまったく話題になっていると感じられなかったことが問題のような気はしています

*10:これは過去のアルバムも全てそうですが

*11:現行の私立恵比寿中学を伝えるものとしては分かりやすいのかなという風に思います、「King of 学芸会」の100倍

*12:岡崎体育いしわたり淳治(元スーパーカー)、吉澤嘉代子、田村歩美(たむらぱん)、大森元貴Mrs. GREEN APPLE)、宮藤官九郎ニューロティカ

*13:岡崎体育吉澤嘉代子、さつき が てんこもり、U-re:x、Jazzin’park

*14:Mega Shinnosuke

*15:大きな結果を残しているとは思っていないところはありますが、やってきたことや制作陣含めた姿勢に関しては評価されていると思いたいです

*16:レキシ、池田貴史

*17:作曲:KATARU(ニューロティカのベーシスト)、編曲:ニューロティカで曲はほぼそのままニューロティカ

*18:作詞:宮藤官九郎、詞もほぼほぼニューロティカが歌っててもおかしくない

*19:エビ側でも、ロティカ側でも

*20:クドカンと安本さんのエピソードは最高ですのでインターネットで探してください

*21:ニューロティカのボーカル、イノウエアツシ

*22:誰が歌っても良い曲になる曲