ちょっといいたいだけ

主に私立恵比寿中学とukka(ex:桜エビ~ず)について書いています。

20160527 私立恵比寿中学「JapanホールKeikiiiiツアー2016~the snack bar in gakugeeeekai~」NHKホール

お久しぶりです。

絶賛進行中の春ツアーですが、市原も大宮も、もちろん地方にも行けない私はNHKホールでとうとう初日を迎えました。日程は既に折り返しておりますが、仕方ありません。

さて、この日は早目に会場近辺までは来ていたんですが、諸事情あって開場くらいに一度通り過ぎたNHKホールに戻りました。
到着時間的には桜エビ~ずさんたちの物販活動を見ることも可能でしたが、カフェでアイスラテを飲みながら凍えておりました。だって、写真買いませんし…。

そんなワケで開場時間についたつもりでしたが全く開場せず、列が無くなったら入ろうと思っていましたが、外が寒いので結局ちょっと並んで入場しました。

個人的なところで言うと、見はじめて7年目のスタートとなる公演でしたので、さぞ席運もと思いましたが、手元には3階席、しかも通路より後ろというチケットしかないという、諸行無常ですね。

とはいえ、捨てる神あれば拾う神ありとでも言いましょうか、NHKホールということで、上手と下手にスクリーンがありましたので、肉眼でステージを見ることはままなりませんでしたが、それでもまあなんとか楽しむことができました。

ちなみに双眼鏡も持って行っていましたが、下手側ステージ上の煽りスポットライトが直で目に入る角度でしたので何も見えませんでした。ありがとうございます。

さて、NHKホールの客席と言えば、電波が無いでおなじみですが、3階席ということで、何故か普通に電波がありました。開始までの時間に何度もロビーに出ることもなく自席でまったりと過ごすことができました。

3階席の通路より後ろでも着席指定ではなかったので、アリーナとかホールのライブでは、恐らく1年ぶりくらいに立って見たような気がします。

3階席では、はじまるまではほとんどの人がステージ上が見えてたと思うんですが、はじまったらあんまり見えないっていう。これはそういう席のチケットを申し込んだのだから仕方ありません。甘んじて。

さて、セットリストのネタバレ気にしても仕方ない派なので、事前に傾向を見ていましたが、基本的には固定のセットで一部差し替えという事で、並び的にもなるほどで、内容的には見やすい構成だなという印象でした。
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「ゼッテーアナーキー」はここに置くしかないかなと思いますし、「出席番号の歌(その2)」は、インディーズ期の曲(穴空曲から始まったところから、インディーズ曲に繋ぐ曲の意味合いもあるかも)だとして、そこからは年代別のブロック順に進んでいって、後半に新曲とシングルの穴空楽曲がズラッと並ぶ形。

アルバムツアーらしさのある感じと、穴空のアルバム自体にまとまりがあるので良いのではないかなと思います。

全体の構成的な部分で言うと細かめにブロック分けされた前半は、その楽曲も相まってメジャー初期くらいまでの感じを思い出させました。
4曲歌ってMCが入る流れで、今となっては何曲連続みたいなものは競うものでもないですし、逆にMCのタイミング早い!みたいな感覚で懐かしいなっていう。

この辺りは、今回のツアーでは柏木さんがまだ万全じゃないと思われますので、出演の部分見合わせなんかがしやすいようにこういった形に組まれていたんでしょうか。

とはいえ、心配された柏木さんのコンディションですが、ツアー折り返しも過ぎたここまで、柏木さんが部分的にでも休んだのは1回だけだと聞いております*1。もっと難しいのかな、厳しいのかなと思っていたので不幸中の幸いとでも言いましょうか。でも、若いからって無理はいけませんよ。

そんな状況でフト思ったのは、柏木さんがいなかったら中人ブロックの最後にある、「手をつなごう」が何に差し替わるんだろうなーとか、まあ考えますけど何にだって変えられるし、誰だって歌えるし、柏木さんも出てきますし。

「手をつなごう」の冒頭にある独唱は、もっとサラッとやった方がいいなっていうのは好みの問題ですね。

「手をつなごう」で、手をつなぐ人が少なくなったという街の声も聞きましたが、私は基本的に繋いだことがないので全然気になりませんでした。そこは文化の違いでしょうか。

今回のツアーでは、金八ブロックまでに何曲か日替わり選曲があるわけですが、NHKはなかなか当たりの日だった気がします。

「あたしきっと無限ルーパー」は、大学芸会のイメージではありますが、ホールコンサートにも似合うと思いますが、ピンポイントで見れたのは嬉しかったです。
「誘惑したいや」も差し替えなく、「アンコールの恋」も聴けたので、この辺りまでで、だいぶエモいことになってましたね。

初日から続いていた「金八DANCE MUSIC」が「キングオブ学芸会のテーマ」に変わったのは、さあ、後半戦ってところなんでしょうかね?*2

MCのコーナーも初見だからか、楽しく見れました。
自己紹介、グループMCと対談コーナー*3、本編後半のMCではりこちゃんが出したクイズに安本さんが一発で正解した場面で、かほちゃんがむせてたんですが、あれは笑ってなのか飲み物のせいなのか。

この日まで穴空を数回しか聴いていなかったのですが、その中でも「お願いジーザス」と「ポップコーントーン」は良いなと思ってましたが、実際ライブで見ても良かったです。初日と比べてみたいなと思いました*4

座席の関係上、フォーメーションがよく見えたわけですが、初見でそんなに分かるわけ無いでしょ!って感じではあります。色んな人が振り付けをするとなるとやっぱり色んな印象が出るなとは思いました。

去年のツアーは3公演目の松戸を見て、後半の関東開催を見れたので、序盤と後半の変化みたいなところも確認することができたかなと思いましたが、今回はもうすでに後半戦ですし、柏木さんの心配もあまりないので、安心感というか安定感も感じる感じでしたね。比べてないので実際は最初からこうだったのかもしれませんけれども。

この日はモニターもありましたし、前回*5に話も振っていたしということで、今年の「ファミえん」開催日時、場所について正式に発表がありました。

予告通り8月の第3週末、土曜日なので当日中に帰って来ることができれば、日曜1日休める計算です。(週休2日の場合)
場所のコニファーフォレストは、去年の新潟開催を考えると普通!って思いましたが、今年はこちら側の環境に多少の変化があったので、行けるかどうかはわかりませんね……。

アンコール1曲目は「こりゃめでてぇな」で、アンコール終わり最後のMCで、廣田さんから会場もNHKホールということで、紅白に向けての意気込みみたいなものが語られましたが、その辺に関しては努力で叶うものでも、バカ売れしたら出られるものでもないですし、ある程度の結果以上の部分は運の要素が強いのでなんとも言えませんね。

キレのないダンス、不安定な歌唱力が好きだった人っていうのは、そもそもあの空間に100人もいないと思いますし、今後増えることもないでしょうし、そろそろ今を生きて欲しいなとは思いました。

ただ目標として何か分かりやすいものがないと、集合体が推進力を得るのは難しいでしょうから仕方ないなというところですね。

運の要素に左右される可能性の高い目標が達成されなかった時、本人たちがどう考えるか、って言う部分については、藤井さんがちゃんと答えを持っていてほしいなとは思います。

この日の「こりゃめでてえな」では、廣田さんが「レッド&ホワイト」の件の前に「行くよ!」って言っていたのには、意味があったんでしょうかね。

さて、ツアー初見となったわけですが、印象に残ったのは「お願いジーザス」でした。これを見て、次はまたミュージカルをやってほしいなと思ったりもしました。

後日談として、パンフレットの職員座談会は色々と答え合わせ的な部分もありましたが、その方向性ってそこから出てたんじゃないんだ!とか、新しい発見もありました。それと、字が小さいから読みにくい。

あと思ったのは、今回のツアーリハにたすたすのカメラが入っていたので、今回版EPが出るのかどうかってところが心配だったんですが、キネオさんのここでの口ぶりを見ると、それとこれとは別っていう感じなのかなと。安心したような、実際はどうなるかは、分かりませんが。

とにかく大人が危機感を持ってやってるのは分かりましたし、それはそれで持っていてもらわないとと思いましたが、ちょっと危ういことも分かったので、上手く乗りこなしていってほしいなと思いました。

100年経ってしまいましたが、一応そんな感じです。

穴空

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穴空(初回生産限定盤B)

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穴空(初回生産限定盤A)(Blu-ray Disc付)

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  • 発売日: 2016/04/20
  • メディア: MP3 ダウンロード
www.sonymusic.co.jp
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20160527
私立恵比寿中学
「JapanホールKeikiiiiツアー2016~the snack bar in gakugeeeekai~」
NHKホール

seesaawiki.jp

*1:福岡公演の4曲のみ?

*2:沖縄では「金八DANCE MUSIC」に戻ってました…

*3:ここは柏木さんが休むタイミングのようですね

*4:市原のLINE LIVEは見れていませんので、どうにもなりませんが

*5:札幌で

20160402 桜エビ~ず「2ndワンマンライブ」(1部/2部)代官山UNIT

「桜エビ~ず2ndライブ~はるいろ咲乱舞~」に行ってきました。

代官山自体も10年ぶりくらいだし、UNITにははじめて行ったので、駅からの距離感も中の規模感もよく分からなかったのですが、到着が開場時間のちょっと前になってしまったので焦り気味で向かうと駅からはほど近く、列が既に出来ていたので分かりやすくて良かったです。

前回の1stワンマンはチケットが手に入らずに見に行けなかったので、正月の「俺の藤井」さいたま以来に見ることになります。

1部はそこそこの番号でしたので、最前にこそいけませんでしたが2列目くらいで見ることができました。

客入れのBGMがちょっと何を意味しているのか理解に苦しむパターンではありましたが、逆に30分弱の待ち時間脳内イントロクイズで楽しめました。

1部のOPで、例のあの曲*1が流れたので、ちょっと興奮してしまい、近くにいた知り合いに思わず「この曲ではじまるんですか!?」と聞いてしまいました。

例のあの曲のイメージを守る形で、メンバーが袖からスッと順にステージ上に入ってきてポジションについてライブがはじまるという懐かしさがありました。

前回はセットリストをさらっと見ただけだったので、選曲はハロプロと3Bとエビのカバーが中心でっていうことかな?くらいの印象でしたが、今回もそのラインはあまり変わらず、さらに曲数を増やしてるという感じでしたね。

結構、懐かしいなと思う曲が多かったので、「やらかいはぁと*2」のイントロで急に新しい曲(っぽいオケ)だから知らない曲かな?と思いましたが、途中で分かったので一応知ってる曲ばっかりでした。

意外系の選曲としては、スピッツの「ハチミツ」をやっていましたが、曲の途中で、このハチミツって誰の曲だっけと思いながら聴いてました。曲もタイトルも分かったのに誰の曲か分かんないという初老をかましましたが、MCで紹介してくれたので生きていけました。

1ブロック3〜4曲で間にMCを挟む定番進行で、挟まるMCもテーマトークで結構長めだったような気がします。

最初のブロックが終わって自己紹介した後に次のブロックの頭は、芹澤もあちゃんの「つけまつける*3」でスタート。
「つけまつける」を一曲丸々聴いたのは、この時が初めてだったかもしれません……。

1部ではもあちゃん参加のMC後のブロック最初が「どしゃぶりリグレット」だったので、MC終わった瞬間にダッシュハケるよりも、もあちゃんがセリフを言ってハケて行けば良かったのになーと思いました。

今回はソロが前述のもあちゃんと川瀬あやめちゃんwithバックダンサーの「バラライカ*4」だけに絞られていたので、グループでの初披露の曲が多かったんですね。水春ちゃんの「少女A」が見たかったですけど……。

とはいえ、カバーされたハロプロの曲も丁度良く聴いてた頃の曲が多かったので楽しめました。
「ひとりじゃないよ*5」のイントロが流れてきた時は、OPと同じくらい興奮しましたし。ライブで聴いたのは初めてだったんじゃないかな。

https://www.youtube.com/watch?v=hJ_YCUxaWLU

2部に関しては、先行とは思えない番号で世間の皆さんに引かれましたが、最終的には中盤くらいの位置で見ることになったので、折角だから中央で見ました。

茜空ちゃんはゴリゴリ場を仕切っていく水春ちゃんの対角*6で、年長者を馬鹿にしたりツッコんだり、オチに回ったりと活躍していました。初めて曲数の多いライブを見たわけですが、歌よりもダンスが良いのかなという感じですね。

村星りじゅちゃんの歌は得意不得意がハッキリ出るタイプですかね。良い感じに歌えてるなっていう時もあればそうでない時もあるっていう感じがしました。所謂アイドル的なことが苦手そうなこの人が出てくると凄そう。

桜井美里ちゃんは、歌は安定してるのですが、言動が安定していないので面白い反面、意識的ではないので火傷する可能性も高いですね。まあ新中1だと考えると凄いなと思いました。たまにすごい良い表情しますね。

春ちゃんはMC力の高さがちょっと別次元で、良いのか悪いのかと思っていましたが、危機管理能力の高さとその対応能力にギャップがちょっとあったので、その辺が面白いところではあるなと思いました。

結局MC能力も表情の作り方も歌もダンスもこのグループの水準以上だなと思います。

そんな水春ちゃんが、2部の終わりのMCで「さくらえびにまだ居るから」っていう言い方をしていたのは、感謝の気持ちをライブやイベントでの活動で返していかなければならないという趣旨の話からの流れなので、そういう風にとるのはうがった見方なのかもしれないですが、ポジティブな意味で言っているのかな?っていう風には思ってしまいました。

年齢的な部分もありますが、器用貧乏な感じのする人には良い目を見てもらいたいなと思ってしまいます。

MCとしての水春ちゃんと同じくらいに藤井さんが買っているんじゃないかと思ったのは、アイドル的な側面においての川瀬あやめちゃんの信頼度ですかね。
今回たまたまかもしれませんが、旧メンバーの中で一人だけソロを歌ったり*7、受け持っている歌パートがやっぱり良いところに寄ってきているような感じはしました。

グループの個々人的にキャラクターは結構ばらけている感じがありますが、ストレートにアイドル的な人っていうとこの人になるのではないかと思いますし、そこに信頼を置いているように感じました。

全員にいえることですが、この人たちは表情が作れてるので良いと思いました。

衣装は1部が制服(セーラーの上着にチェックスカート)、2部は私服だったわけですが、水春ちゃんの私服にNG出したマネージャーはちょっとアレだと思いますよ。彼女の私服とかレッスン着とか面白いのに!

あとオールドスクール風のセーラー服の下のスカートがチェックなのはやっぱり違和感があります。

2部にはアンコールがあり、2度目の「えびぞりダイアモンド!!」には、途中からもあちゃんも参加して、終盤は結構フリーな感じでやってましたね。もあちゃんはポジションが無いから右往左往してる感じでしたが。

2部終わりの客出しで藤井さんが出てきて言ってましたが、歌やダンスを覚えるのが苦手というMCをほぼ全員がしていて、「これでできないできないって言われると、エビ中って何だったんだってなるよな」みたいなことを言っていて、それですよねってなりました。

イベントの性質上、日頃のレッスンの成果を発表する発表会的な感じが強くて、3ヶ月に1回の閉鎖空間のライブは、何か失敗したなと思っても取り返すチャンスも少ないし、発表会が目的になるのも何かちょっと違うんじゃないかなと思ったりもしました。

どの程度のレッスン量なのか分かりませんし、まだこのグループが何者で、どこに向かうのかみたいなところがふわっとしすぎているので、いろいろと掴みづらい感じは残りますね。

それに紐づいてなのかエンドのMCでほぼ全員が泣く感じなんですが、こういうのってどっかで断ち切らないと、気まずい感じになっちゃうんじゃないかなと思いますので、ちょっとイベントの間隔とかやり方とかに変化が出てくるといいなと思いました。

そして、次のイベントがもうTIFあたりになる可能性が高い*8ので、また4か月くらい空いちゃいそうだなっていう感じですね。
グループに興味があるなら、USENとかSHOWROOMを見て過ごすのが正しいんでしょうが、なかなかそうもいかないので……。

2部は映像のカメラが見た限り2台ステージ前にいましたね。BSフジのデガラシで良いのでライブの映像が見たいですね。最悪スタダ楽曲だけでもいいですし。

1部2部通して、最終的な感想は石丸的というか、アムラックス的というかそんな感じだったので、楽しかったです。
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20160402
桜エビ~ず
桜エビ~ず「2ndワンマンライブ」
代官山UNIT
http://seesaawiki.jp/sakuraebis/d/20160402_1
http://seesaawiki.jp/sakuraebis/d/20160402_2

*1:ebitureが作られる前にエビ中イベントのOPで流れてた曲

*2:アイドリング!!!カバー

*3:きゃりーぱみゅぱみゅカバー

*4:月島きらりカバー

*5:3Bjunior

*6:実際にMC位置も水春ちゃんの下手端に対して上手端

*7:ダックダンサーを付けやすい曲であるという部分もあるかと思いますが

*8:エビのツアーが始まると開店休業になるのではないかと予想しています

観劇メモ:シアターシュリンプ 第2回公演 「ガールズビジネスサテライト」東京グローブ座

今年は会場が一回り大きくなって、恐らく毎回当日券が用意されてたりとかなり状況が変わったシアターシュリンプ第二回公演「ガールズビジネスサテライト」を観てきました。

観たのは3/20のマチネ。とはいえ、抽選で当たったのはこの1公演のみですし、席は2階の最後列だったので双眼鏡を持って行けば良かったなと思ったり思わなかったりでした。
会場のグローブ座が久しぶりすぎるのと、2階で観たことが無かったのでそこまで考えが及びませんでした。でも、2階の最後列でも細かい表情以外はよく観えました、観やすい劇場ですね。

セットは会場の構造に合わせてという感じの構成で、前回の2階建ての学校から、今回は段差と奥行きのあるファミレスが舞台。大阪ではどんな感じになるのか想像もできないですけれども。

今回のお芝居のテーマは「ビジネス・仕事」、これが少女たちの思うところの大人の象徴みたいなものとして描かれていたのかなと思います。
脚本・演出は第一回*1と同様、土屋亮一氏(シベリア少女鉄道)。

さて「ガールズビジネスサテライト」、ざっくりとしたあらすじは、
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「田舎のファミレスにアルバイトとして潜り込んだ
ゴ シップ 月刊 誌の編集者2人(柏木さん、客演の浅見さん)が、
店員や客の無意識に妨害されながらもスクープを狙う」
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こんな感じでしょうか。

ファミレスの店員は廣田さん演じるところの正規(?)のバイトと、柏木・浅見のゴシップ誌コンビの3人。それに対して客が、その他のエビ中メンバー6人と前回から引き続き客演の加藤さんという配役。

設定的には1シチュエーションだし、時系列も前後したりしないオーソドックスな感じでしたけど、役柄が「店員と客」だったので、客側の説明すべき要素が多くて、さらに店員側にややこしい設定がある上に話の大スジがそっちに振られているので、これはなかなか難易度が高かったなと思います。

そして、そういったややこしさのせいで、最後の畳み込む見せ場がちょっと弱くなっていた気がします。大オチの弱さに関しては、説明的なところをひとつ挟む*2という演出なのか、その場(稽古の段階での)のやりたがりでなのかわかりませんが、その辺がさらに弱さの原因になっていたように感じました。

とはいえ、上演時間(80分)にしては良くまとめていたと思いますし、8人に過不足なく見せ場作るのも大変だったでしょうし、稽古の時間も取れなかっただろうとは思いますので、あまり責められないかなとは思います。

今回は本筋の部分が弱かったので、各々の役柄が結構濃い目に付けられていたような気がします。逆にいうとそこに寄せたところでなんとか成立していたと言いますか…。

そんな今回の配役で割を食ってたのは、柏木さんと真山さんと星名さんだったでしょうか。
柏木さんは話の進行役だったので、舞台上に出てる場面こそ多いですが、話的にオイシイところは少なくて、どうしても設定の説明や状況の説明にセリフが割かれている印象が強く、今回の振り回され役でもありました。
そんな中でもキッチリそういう役ができちゃうところがさすがというか、すごいところですね。

真山さんは大人の女の曲がった部分*3を煮詰めたキャラクターだなと思ったので、個人的には全然良くなかったですね、芝居の味付けもマキアートの役*4と似たような感じでしたし残念。
難易度というよりも感情の起伏が異常な人の役が回ってきている印象。それはロボサンの時から感じてるところなんですが、まだ連続ドラマなら設定の回収もできるけど……。

星名さんに関しては、上手い下手では無い部分で役柄がしっくり来てないように感じました。本人がやりたい役をリクエストしたという話がありましたが、実際それがどの程度反映されているのかはよく分かりませんけれど、ちょっと難しいなと感じました。マキアートでの役が最高だったのでギャップが強かったかな。単純にあれをまたやれば良いのにとは言えないですが。

廣田さんは前回の星名さんの役回りを担う感じで気ままに場をかき回すホワっとしたファミレス店員で、ちょっとバカに寄せすぎてるかなとは思いましたが、なかなか見ない感じなので面白かったです。これまでのエビ中のライブとも、演技とも、メイキングも含めてどれとも違う感じでした。ごゆっくりどじょー。

かほちゃんは安定した演技で、今回ももう1人の振り回され役になってはいたのですが、振り回される中で、感情を強く出す場面があったりして、新しい面も出してきてるなと思いました。同級生にも大人にも振り回されてちょっと黒い部分が出るっていう。演劇は記号が重要だとは分かるんですが、新人漫画家が赤いベレー帽でってさすがに、と思いましたが。

安本さんは相変わらず台本があればちゃんと喋れるし、前作も今作も客演も含めて、そもそもがちょっとオーバー目なコント寄りの演技なので、いかにも演劇っぽい感じがよく出てるように思いました。セリフも感情の起伏の具合も良いので、経験値が溜まっている感じがすごくするなと感じました。
普段は自分で点を取ろうとしてスベることが多いんですが、別の視点からの演出が入ると、絶妙なアシストで得点に絡む動きができるんですよね。
安本さんとかほちゃんは演技の強弱も場面毎に程良く安心して観られます。

りこちゃんは前回に続いてのサイコパス役で、自分の欲望のためには手段を厭わない女子中学生?の狂気をまた見せていました。ちょっと背伸びをしようとしたら全部失敗して、取り繕うためにやることなすことマイナスになるというトラブルメーカーの役でした。前回同様、激しい起伏のあるキャラクターを全編通して演じ切っていたわけですが、毎回これじゃないよね?って思ってしまいました。

松野さんは登場時間こそ若干少ないですが、前回の役の楽しくなってきちゃってる部分にモデル要素を足した常にテンションがおかしい役で、衣装替えが4回くらいありました。まあそれで舞台上にいる時間が短いんですが。派手目な衣装と派手目な演技で印象には残りますが、そこまでかな……。確かにオイシイ役だし、実際本人もやり切ってて良かったんですけどね。

それぞれのキャラクターの持ち味がかなり強めの状態ではじまるので、それによって物語後半の加速度もオチの破綻もちょっと弱めになっちゃってたような、そんな気がします。

話の背景に流れるメイン(と思われる)部分*5の必要性が弱く感じたので、すでに設定が複雑で、説明が多く必要になる中に、どうしてその設定を入れたのかな?と思いました。

実際の発想は多分逆で、はじめにあった本筋にメンバーのキャラクター含め、演出を足していった結果なのかなぁと思いますけれども、そこを削って客側のやりとりを中心に話を積んでいった方が良かったんじゃないのかな、なんて素人なのでそんなことを思いました。

確かにそのセリフで笑いましたが、オタクに寄せたセリフ*6を入れたり、時事ネタ*7入れたりするよりも、もっとやってほしいことがあるかなと思いました。最初に書いたあらすじの部分が全部いらないなんて言えないよ……。

しかし、面白くなかったわけでもなく、メンバーの演技が悪かったわけでもなく、逆に言うと1番ヤバい状態なのでは?とは思いました。

シアターシュリンプとしての座組を変えるほどでもないが、既に頭打ちの感じがあるという。前回が面白かっただけに、上がりすぎた期待度には応えきれていない感じはしました。

同じ座組でやるっていうのは良い面もあれば悪い面もあるっていう好例になった気はします。
これだから座組を変えろって話をするのは早計ではあると思いますが、先のことを考えるなら小さい躓きよりも大きな躓きの方が良いみたいなのもあるんじゃないでしょうか。もしかしたら別の脚本・演出でやったらホームランが出るかもしれないわけで。

といいますか、もっとオーソドックスな戯曲をやってほしいなと思ったりもしますけど。まあそうなるとメインの役柄が8人(もしくはそれ以上で)上演時間がそこそこ(1時間半程度)で、っていう難しい問題が出てくるんですけれども……。

本来なら、春公演と秋公演みたいな感じで年に2回くらいやってくれれば、半分くらいずつのメンバーをメインに据えることで脚本が散漫になることも避けられますし、次の予定が(確定ではなくとも)決まっていれば、出番の濃淡にも納得が行くのかなとか。それも個人の仕事に差が大きく付きはじめるとそうも言ってられなくなるんですが。

グループも舞台も生ものですので、変な拘りに囚われることなく、これからもシアターシュリンプを続けていっていただければなと思います。良い拘りはこれからも続けていっていただきたいですしね。
今年もBDを楽しみにしています。

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https://t.co/bKl9LSnrsS?amp=1

AmazonPrimeでの配信は現在行われておりません*8
(2024/3現在)
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20160320 昼
シアターシュリンプ
第2回公演「ガールズビジネスサテライト」
東京グローブ座
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補足情報

シアターシュリンプ第2回公演「ガールズビジネスサテライト」
脚本・演出 土屋亮一氏(シベリア少女鉄道
客演 加藤雅人(ラブリーヨーヨー)/ 浅見紘至(デス電所
劇場 グローブ座:703席(実際は一部使用しない席があったので650席くらいを使用してたんじゃないでしょうか)

シアターシュリンプ第1回公演「エクストラショットノンホイップキャラメルプディングマキアート」
脚本・演出 土屋亮一氏(シベリア少女鉄道
客演 加藤雅人(ラブリーヨーヨー)/ 小関えりか(シベリア少女鉄道)
劇場 博品館劇場:381席

*1:シアターシュリンプ第一回公演「エクストラショットノンホイップキャラメルプディングマキアート」

*2:黒子の格好で出てくるという大オチへの流れを一旦受けて星名さんの説明セリフ的な物が入る

*3:プライベートが充実していないと仕事に身が入らない、取引相手に当たる、見ず知らずの店員に愚痴る、異性に優しくされると好きになる…等

*4:藤巻先輩

*5:月刊ゴシップ誌のスクープに関わる件

*6:セリフの中に過去の作品名を入れ込んだりしてました

*7:週刊ゴシップ誌のスクープに関して

*8:2021年頃までは配信されいたんですが……