今回のシングル*1について、とりあえず全曲フルで聴けましたので簡単な感想をまとめておきたいなと思います。
メジャーデビュー後続いてきたシングル毎に新曲5曲という流れが一旦終わり、今回は4曲の新曲となりました。*2
これまでのシングルに敢えて用意してきたと思われる曲調やジャンルのバラエティ感からの脱却も図られているのかなと思いました。
今回のテーマはシンプルに「ロック」ですよね。
ロックの中にもまあ色んなものがありますし、エビ中は当然バンドではないので曲毎に製作者の個性がありそういう意味ではカテゴリの中でのバラエティ感はしっかりと出ていると思います。
ちょっと懐かしさすら感じるリード曲の「バタフライエフェクト」、個人的には最近のこういう音楽には疎くなって久しいんですが、所謂文系ロックってやつですかね?今回最も今風の「アンコールの恋」、全時代対応型の夏のポップロックチューンの「ラブリースマイリーベイビー」、いつの時代でもいつの次元からも浮いた感じのする、さすが鈴木慶一な「幸せの貼り紙はいつも背中に」という感じでしょうか。
楽曲の普遍性とグループの個性について、新しい曲を聴く度に考えるというか、無意識に感じるところではありますが、今回の4曲はそれぞれ他の誰かが歌っても良い曲であるとは思いました。
そういった意味では「エビ中でなくてはならない曲」ではないかな?という風には思いました、「幸せの貼り紙はいつも背中に」では特に感じますが、アイドルという地表でこの曲をメジャーでやれるのは今ここだけかなと思います。
そういう意味では、個性的だし必然性もあるなと思いました。
ジャンルを絞った上で、楽曲の普遍性を逆手に取った個性の出し方は、楽曲制作スタッフの勝負の仕方も少しずつ変わってきているなと感じます。
種を蒔く時期は終わリを告げて、新しい方法論の模索が始まっている感じがしました。
全曲4分半を超えているので、ちょっと長いなという風には思いました。ロック感を意識するあまりにギターソロを間奏にしっかり入れてきたのかなと。ライブだとこの間奏でダンスがあるんでしょうからそこに意味が無いとは思わないんですけれども。
「アンコールの恋」は全体的に歌割りが絶妙だなと思っていて、甲乙つけがたい今回の楽曲群の中でも出色の出来だと思います。
歌割という意味では「幸せの貼り紙はいつも背中に」は歌唱部分は全てユニゾンなのですが、これは楽曲に合っていてこれはこれですごくいい。
結局は「ラブリースマイリーベイビー」を一番聴いちゃいそうな気はしますけど。良い意味で歌詞が入ってこない感じがちょうどいいです。意外と歌詞が重いです。
今回の歌詞については「アンコールの恋」の「恋もする 夢も見る 都合よく」が1位です。
一番ハズしてるのがリード曲になるっていうパターンは今回も健在ですが、今回はハズしてるの意味がしくじってるのとはちょっと違うので良かったです。
この時代に元祖ビートパンクですからね。
音源をひと通り聴いただけで、ライブで見てない曲もあるので今後感想が変わることもあるかとは思いますが。
今はCDを聴いて「君に会いたくなったよ」そんな感じです。
- アーティスト:私立恵比寿中学
- 発売日: 2014/06/04
- メディア: CD
- アーティスト:私立恵比寿中学
- 発売日: 2014/06/04
- メディア: CD
- アーティスト:私立恵比寿中学
- 発売日: 2014/06/04
- メディア: CD
*1:6thシングル「バタフライエフェクト」
*2:それに変わる新たな試みとしてMV付きのシングル「初回限定アニメ盤」が作られました