ちょっといいたいだけ

主に私立恵比寿中学とukka(ex:桜エビ~ず)について書いています。

5年前の私は「アイドルのいる暮らし」を読んでいた

5年前からやって来ました。
5年前の私は「アイドルのいる暮らし」を読んでいました。

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「アイドルのいる暮らし」のある暮らし

アイドルのいる暮らし」を読みました。
だいぶ遅くなりましたが感想とか。

なんだかんだで知ってる人がインタビューを受けていたり、インタビューする側だったり、編集する側だったりという状況だったので、タワレコの連載時から読んでましたが、書籍化ということで、インタビューを受けてる中の1人イトウさんのお店、中野ロープウェイ*1で購入してきました。

連載時から内容も面白かったですし、インタビューを受ける人が「次は誰だろう?」みたいなところもあって楽しんでいました。

ここ最近はちょいちょいアイドルを色んな場所に見に行くようになって、知り合いもぼちぼと増えてそういうタイミングでの企画だったのでリアルタイムですごく面白かったし、 連載時に新しい記事が上がった時に、誰かがTwitterに記事のリンクを張ると、それに反応するタイムラインの動きもまた面白かった。どんどん「読んだ」だけが並んで行くのとか。*2

同世代の人のインタビューも、歩んだ道の違いを感じながら、そしてどの記事も「そうだよね」と「そうなのか」という部分があって、そういった意味でも自分の中の確認もできて面白かった。

これはアイドル自体の歴史でもなければなんでもない、ただの個人史だから興味がある人と無い人の受け取り方の差はかなりあるだろうなと思った。

色んな人のインタビューを読んで思ったことは、最終的には、アイドル(もしくはグループ)と本人の1対1の個人史になるというところがまた面白いなと思ったわけです。

逆に巻末の座談会なんかは「場」の歴史ではあるんだけど、それは個人史の集合であって、 一定期間同じ場所で同じものを見てたはずなのに捉え方にはやっぱり差があって、何が正しいわけでも何が正しくないわけでもない。

それぞれが角度が違う見方をしてるから、それぞれで補完しあったり、その思いの行き違いを楽しんだりしてるのが良いなと思いました。

これは、たまたまこの座談会に呼ばれた人たちの個人史であって、この記事の初出時に、他の角度から見ていた人たちからの反論みたいなものがあったことも憶えています。

それもその人たちの個人史だからそれはそれで聞いてみたいと思いますけどね。

個人史的な考え方でいうと、自分の場合は元々テレビっ子だったから、小学校の低学年からベストテンとか見てたし、姉もいましたし。

それに当時はバラエティ番組にはアイドルが出てきて歌うコーナーがだいたいあったから、子供のころからアイドルにも興味があったし、好きなアイドルもいました。

でも自分の場合は世代的にも育った環境的にも、「アイドルはメディアの中にいる存在」だったから、年に1回とかそういったスパンでしか実物のアイドルを見る機会自体が無かった。

その頃の「アイドル見る」って、今から考えればかわいいもんで、 中高生の頃は地元に来るコンサートや、ラジオの公開録音を見に東京に行ったりもしてた。
コンサートだって、イベントだってホールの後ろの方から、それが本物なのかどうかも疑わしいレベルでしか見ることが無かったんですけどね。

そういった状況だったから、冬の時代って全くと言っていいほど影響を受けてないんですよね。
学生の頃はアイドルのコンサートに行ったりもしてたけど、バンドに夢中だった*3り上京してからはプロレスばっかり見てたり、女子プロレスにハマったりして一旦途切れてたから。

でもなんだかんだでモーニング娘。を見たり、他のハロプロのライブ見に行ったり、AKBを聴いたりするようになっていて、たまたまTwitterで見かけた、ももクロ見に行ってみようかってなったんですよね。所謂、怪盗新規です。

ちなみにハロプロとかAKBはライブを見に行ったりはしていましたが、それはあくまでメディアの中のアイドルでした。*4

今でこそメディアの中のアイドルだけを見てる訳じゃなくなりましたけど、アイドルに対する気持ちはあまり変わってないですかね。

自分とアイドルとの距離感は別世界の何者かとの遭遇です。それなのに物理的な距離が近づいちゃったから楽しいことも辛いこともあるよね。これはもう仕方ないことですけど。

結局一番面白いのは個人史で、「現場の一体感」とか言われても、それはその場その瞬間の幻想にしかすぎなくて、それを個人史に落とし込んだ人が、その現象・幻想を語るという事が面白いんだろうなと思いました。

イトウさんが、おたくの本を読んで東京に出てきたようにこの本のイトウさんの記事を読んでアイドルを見に行こうって東京に来る人もいるかもしれないですよね。
世界には愛しかないんだ。

Web連載版
tower.jp

アイドルのいる暮らし

アイドルのいる暮らし

*1:超人気店

*2:当時のTwitterにはそういう文化がありました、今もあるかな?

*3:バンドブーマー世代です

*4:AKB48は、「マジすか学園」(2010年)の前後が個人的に一番熱かった時期なので、既にメディアのアイドルでした、劇場公演は応募したことはありますが、外れたので見に行ったことはありません