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廣田柏木の2トップ体制へのアンチテーゼが生む新しい世界への手がかり

※以前、別の場所に掲載していたものになります。

「廣田柏木の2トップ体制へのアンチテーゼが生む
 新しい世界への手がかり」

今回メジャーデビューシングルとして発売される
仮契約のシンデレラ」のPVを見ての考察をまとめたい。

仮契約のシンデレラのPVとの対比を行うため、
過去のPVの内容について分析してみよう。

これまでPVとして残っているものは3つ、ティッシュ、ゴースト、もっと走れ。
その中から演技をしているシーンをまとめよう。

まずティッシュではメンバーが無声で告白の場面を演じている部分くらい。
その他ダンス以外のシーンは、くしゃみが出そうな場面をマルチで追っているところと
幾つかのグループに分かれてリズムに合わせてはしゃいでいる場面になる。

そしてゴーストでは初めて演技らしい演技のシーンが作られた。
イントロ前の「先輩」真山と「後輩」宮崎の「りかおとれいにゃんコンビ」による掛け合いと、
アウトロの廣田セリフからの「先生」安本のスリラーパロディ。
中盤以降のキョンシーメイクでのシーンについては各人がいろいろな表情を見せている。

インディーズ最終作のもっと走れではイントロ前に運動会についての会話シーン。
廣田、柏木の運動会に対する不満の掛け合いから、松野の参加による展開。
この流れに関しては、松野が拳銃を構えるという部分にここでは触れないが別の意味がある。
本編中は基本的に競技のシーンであるが、これまでのものより演技色は強いかもしれない。
メンバーの様々な表情を見ることができる。

そして、これまでの楽曲の歌唱については、廣田柏木の2トップ体制は揺るぎない。
安本真山を合わせて四天王と考えることも可能だが、
今回は対比を行いやすいよう2人に絞る。

仮契約のシンデレラ」においても廣田柏木の歌唱は主軸になっており、
PVには当然、歌唱時のワンショットシーンもある。

しかし、今回のPVのメインとなる王子様とシンデレラの演技パートについては、
これまであまりフィーチャーされてこなかった杏野、鈴木を主軸に進められている。

曲の中でも重要な歌詞(セリフ)と思われる「私と契約してください」というもの、
その歌詞(セリフ)の、楽曲内での最初と最後はこの2人によるものである。

イントロ部分、杏野扮する王子様(こと謎の白スーツの男)に向かい、
鈴木扮するシンデレラ(ことセーラー服少女)が
「ガラスの靴にふさわしいのは私しかいません、私と契約してください……」
と告げるところからスタート。
そして、最後の部分では、杏野が感情を込めて「私と契約してください」を披露している。

PVは男装して王子役を演じる杏野と、
シンデレラなのにセーラー服に三つ編みでさらには8人姉妹の長女
という謎の設定の美少女を演じる鈴木。
これまでは決してメインストリームにいなかった2人とにぎやかしの7人
という構図で物語は作られている。

以前、鈴木本人がブログで触れていたように、
曲中にパートがあっても「またセリフか」と思われるでしょうという自虐に対して、
決して歌の上手くないメンバーへのプロデュース側の回答がこのPVにはある。
このグループでは、誰でもメインでフィーチャーされる場面が存在する。
歌が上手い、ダンスに切れがある、MCが出来る、そして容姿、
このグループ、そしてメンバーの魅力はそれだけではないということを示している。

これまでの活動ではあまり取り上げて来られなかった、
演じるという部分において、この2人をメインに押し上げるということを、
この曲のパート割そしてPVで行ったわけである。

これは、これまでの2トップ体制へのアンチテーゼなのではないか?
さらなる先を見据える上で、これまで頼ってきた安全な場所を捨てて進む
というメジャーデビューに対する姿勢を感じずにはいられない。